英検2級が「難しい理由」と「合格する勉強法」を1級講師が10分で!

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英検2級の本当の姿


合格率:およそ25%(2014年以降は英検協会から詳細データは発表されていませんので、過去のデータを使っています。)


およそ4人に1人ですね。


中学や高校などで英検2級に落ちた!という話は、筆者の生徒に聞いてもクラスではあまり聞かないと言うんですが、その理由は


落ちたことは言いたくないから。


というシンプルな理由に尽きます。


受ける!という話は聞くみたいなんですけどね。


本当は4人中3人も落ちてるんです。


しかも英検2級の受験者層は英検準2級(合格率約35%)にはすでにほぼ受かっている層であること


文部省調べでは英検準2級に合格する英語力を持った学生は高校卒業時で4割もいないことを考え合わせると


標準的な学力の高校の1クラス(40人)があったとして


その中の4人!くらいしか英検2級には合格しないということです。


どうでしょうか。かなりイメージと違うのではないでしょうか。


英検3級の「まともに勉強している子(中3)ならみんな受けてみんな受かる(みんなは言いすぎですが)」


というのとは実は全然違うんですね。


なぜ英検2級は難しいのか

✅長文の内容が難しい


文の内容が日常生活から離れ、多くの高校生がもともと知らないことについて英語で読み取っていかなければならないからだと思います。


英検準2級、特に英検3級までだと文の内容が中学生でも想像のつく内容だったり、知っている内容だったりするので、


英語の文の構造(5文型)や品詞がはっきりわからなくても、知っている単語を拾って文が読めてしまうんですね。



英検2級、準2級、3級の長文テーマ比較

2022年度第3回(CBTを除く)では


2級:ジョニーのりんごの種

   シーシャンティー(労働歌)

   コミックショーについての告知

   王の小道(1920年のスペイン)

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準2級:コスチュームパーティー

    エスチャーの驚くべき芸術

    料理クラブのレシピについて

    ある生き物の木の中での生活


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3級:アイススケートレッスン

   本を探しています

   リリアンブランドさんの功績について


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2級の文の内容はしっかり英文を読み取らないとわからないものになっていることがお分かりになると思います。


実際に解いてみたい方はこちらをクリック⬇️


2022年度第3回英検2級

2022年度第3回英検準2級

2022年度第3回英検3級

✅長文読解パートの1文が長い。


英検3級➡️10語/文

英検準2級➡️14語/文

英検2級➡️18語/文


筆者が簡単に数えただけなのでごく大雑把な数字ですが、どれくらい長くなるかイメージはしやすくなるのではないかと思います。


英検3級はフィーリングで読めても、英検2級は5文型、品詞をきっちり把握していないと読めない理由がわかる数字だと思います。


一文の長さが1.8倍になってますからね。


例えばこんな感じの文です。

英検2級:She considers such behavior the demonstration of the passion inherited from many scholars in the laboratory.


どうですか、なかなか うっ!と胸に来ませんか。


このレベルの文を文型の理解なく、フィーリングで読んで理解するのは厳しいですよね。


(5文型、品詞についての関連記事はこちらの画像をクリック⬇️)

✅もちろんリスニングも1文が長くなっている!



これを読んで下さっている多くの人は、ここまでの級の英検のリスニング問題はほぼ無対策で(テストを1回してみるくらい)乗り切ってきた方も多いと思います。


特に英検3級までは。


しかし英検2級のリスニングにそれは通用しません。


キーワードだけ聞き取って内容を想像するには2級の文はあまりに長く、複雑です。



英検2級リスニング突破法

放送される英文(過去問の解答冊子に載っています)にSVOCなどを振って仕組みを理解してから1文ずつ話せるようにしていってください。


やみくもにテスト何回分か英語を聞いてもリスニング力は上がりません。


英検3級や(人によっては準2級も)それで受かってきたのは、自分の作れる文と放送される英文のレベル差がまだ小さかったからなんです。

※中学ではワークなどで最低限の英文づくりをしていますよね。


それに対して高校では、扱っている文法のレベルは上がっていても穴埋め問題や、記号選択問題が増え、演習量も減って

(高校の英文法のワークって1単元に対しての問題数が中学のときより極端に少ないですよね)

そのレベルの文を作れといわれても作れない高校生がほとんどなんです。


だから特別に練習をして、自分で作れる英文のレベルや長さを上げていく必要があるんです。

✅英検2級に受かるには過去問だけではあまりにも足らないから


僕が今までの英検指導をしてきた中で一番強く感じている英検2級不合格者続出の原因


多くの英検2級受験者が、3級までの「塾でなんとなく試験直前に過去問を少しやって問題に慣れて受かった」という間違った成功体験に振り回されてしまっているということです。




過去問だけやって受かるのは・・・

英検5級、4級、3級の受験の時は、

多くの人が過去問をやってさえいれば出題される英文のレベルに慣れることができたんです。

ですが、英検準2級や特に英検2級は過去問をやるだけで慣れられるようなレベルの英語ではなくなっているんです。





英検に限らず過去問は


そのテストを初めて受けて60%(少なくとも50%)程度得点できる人なら


その本に載っているテストを数回分やって、そこに載っているわずかな解説を読めば合格ラインである60%、70%を突破できるかもしれませんが、


50%未満くらいしか初見の段階で得点できない人がやって合格する本としては


あまりにも解説が少なく、勉強がしにくいんです。


過去問は売り物ですから、「これで合格は決まり!」というようなことが本の帯に書いてあったり、


合格体験記にすすんで自分の勉強法を書くような、1冊の本を熱心に深く勉強できた根性のある先輩は、「こんな自分でもこんな単純な勉強法で受かった!」と


みんなを励ましたくて、ほぼ過去問のみを使いこなして合格を勝ち取った話をしたりしていますが、


その陰に、過去問以外の本をしっかり活用せず落ちた圧倒的多数の無言の敗者たちがいることを忘れないほうがいいです。


それをこの記事冒頭の合格率のデータは語っているんです。


合格するための勉強法🔥

✅文法の力は過去問以外の本を使い伸ばす


文法問題集:東進ブックスのレベル別英文法問題集


英文法解説本:一億人の英文法(大西泰斗)かevergreenなどの定番のもの


やり方:文法問題集をやる→わからない部分はその都度解説本をじっくり読んで、読んだ内容は空で話してみる。


そのあと文法問題集で力試し。


問題集は各章軽く90%以上正解できるまで繰り返す!

✅語彙力は2級用英単語アプリで伸ばす



単語帳よりアプリでの学習が圧倒的におすすめです。

(スマホをさわると勉強しなくなってしまう方は本もありだとは思います。)


より詳しいアプリでの学習方法を知りたい方は過去記事で!(下のボタンをクリック!)








✅リスニング力は英文を話せるようにして伸ばす!


上のリスニング突破法で述べたとおりです。


✅長文読解力は英検2級と同レベルの問題集を使って伸ばす


おすすめは東進ブックスの英語長文レベル別問題集です。


解説ページにSVOCが振ってあるので、自分があらかじめ振ったSVOC(振っておくんです!)と照らし合わせて間違いを発見できます。


ここまでの4項目をできた方なら過去問を使って仕上げをすれば合格できるはずです!


※過去問を使ったスピーキングとライティングの勉強法を詳しく知りたい方は後日アップする記事をぜひご覧ください🤩


※英検2級のライティングやスピーキングで使えるいい表現ないの?という方は下の青字のリンクからSTUDY CHAINさんの記事もぜひチェックしてみてください。


英検2級の超重要単語200選を紹介!おすすめの英単語帳も紹介!



それでは今日のまとめです。



この記事のまとめ

英検2級は思われているよりずっと合格率が低く難しい。

その理由は


1.長文をはじめとしたリーディングパートやリスニングの一文が長くなっていること


2.扱っている文章の話の難易度が高いことなどが挙げられ、


品詞、5文型をしっかり把握しないわかる単語からの想像読解では太刀打ちできない。


しかし、それ以上に英検2級合格を一番困難にしているのは主に英検3級までの


「過去問に少しふれて合格」という間違った成功体験であり、


2級は4技能(話す、書く、読む、聞く)に対し5文型の把握と語彙力強化を中心とした本格的対策が必要だと意識できれば


合格のチャンスは大きく広がる!
(具体的やりかたは本文参照🤗)